最近は毎週のようにお邪魔している富ヶ谷のパン屋さん「ルヴァン」さんの併設カフェ「ルシァレ」さんへ。
山小屋のような佇まいが素敵なお店でもっと利用したいのですけど、席数がごくわずかなのでなかなかいいタイミングがないのですよね。
この日は覚悟を決めていたので、結構待ってようやく入店できました。
HPなどでの正式表記は「ル・シァレ」だと思うのですけど、お店の扉には「ル・シャレ」と書かれていました。
厳密にいうとフランス語表記が正しくて、日本語読みはどちらでも構わないということなのかもしれません。
注文は本日のスープとパンの盛り合わせをいただける、スープセットに。
かぼちゃと人参のスープ。
かぼちゃのポタージュに、人参の軽やかな甘みと青っぽい味わい、クミンの香りが加わっています。
重たさはないものの、味の表層に近い部分で複雑にいくつもの要素が重なっているので、深みみたいなものはしっかりと感じられます。
器もとても雰囲気に合っていて素敵です。
パンも登場。
パン屋さんの朝ごはんとして、ストライクど真ん中をいく完全無欠な光景が広がります。
厚切りのカンパーニュのトーストと、バゲットにはそれぞれペースト、リエットが載ります。
カンパーニュは、まるで玄米ご飯をいただくような感覚になる、無駄なところのない旨みの洗練された味わいです。
ごま味噌ペースト。
ごまと味噌と、名前通りの要素が力強く主張するペースト。
ちょっと強すぎるくらいに味が出てくるところにはっきりと「濃さ」を感じます。
こちらはリエットとビーツ。
マイルドなリエットは脂の中に肉の旨みが広がりますが、ビーツの甘みですっきり終わらせるような印象。
国産チーズの雄「吉田牧場」さんのものと思われるリコッタ。
プレートの意味合いからしてパンに付けて食べるべきなのかもしれませんが、そのままが1番味をストレートに感じられる気がしてそのままいってしまいました。
美味しい。
小松菜はコンフィとように油でしっとり仕上がっていて、クミンがほんのり香るひと手間。
カトラリーと一緒に出されたおしぼりは、素朴な手触りのハンカチを手絞りしたようなものでほっこりしました。
せっかくなのでシュトレンプレートもいただきます。
シュトレンと珈琲か紅茶のセットだったので、珈琲をお願いしました。
シュトレンは2スライスをそれぞれ半分にカットしたもの。
カシューナッツ2粒が添えられています。
ベースの味わいはいちじくとレーズンが印象的で、アクセントにオレンジピールの香り。
シュトレンといっても、「ルヴァン」さんらしいというかしっかりパンとしての生地感が前面に出たものでした。
ナッツはやや控えめなので、添えられたカシューナッツが光ります。
コーヒーは下北沢の「珈琲屋うず」さんのもの。
ペーパードリップかと思いますが、油分が抜けてややすっきりした飲み口ながら、くどさのない深い味わいがさすがというところです。
今年はあまりシュトレンを食べる機会がなかったのですけど、いいコーヒーとの組み合わせでいい時間を過ごすことができました。
またちょくちょくお邪魔したい気持ちでいっぱいになりつつ、ごちそう様でした！
