最近長いことご無沙汰してしまっている浅草の「グリル佐久良」さんへ。
人気メニューだった厚切りトーストが昨年から自家製パンになったと伺って気になっていたのですけど、残念ながらこの日は売り切れ。
落ち込んでいるヒマもないので、気持ちを切り替えて注文を組み立てていきます。
オニオングラタンスープ。
熱々のココットに入ったオニオンスープ、カリッと焼かれた薄手のトースト、絶妙な焼きが入ったチーズ。
チーズの焼き加減が本当に絶妙で、しっかり色付きながらも油が抜けすぎることなくふっくらと仕上がっています。
スープ自体の味にチーズの塩味が加わったところで、深く火の入った玉ねぎやパンの甘みが主役に躍り出て味の印象をマイルドに仕立てていきます。
火傷注意ではあるものの、やはり熱いうちにいただく方がチーズやパンのコンディションがベストのような気がします。
1杯のスープとしてはなかなかお腹に溜まるボリューム感です。
メインはカキフライ。
登場した時点でムンムンと香ってくる牡蠣。
粗めのパン粉がパッキパキによく立つように揚げられています。
口の中が痛そうな衣の鋭さですが、これがひと噛みするやまふっとソフトに沈むのですよね。
中から溢れ出す牡蠣のエキスと、強めな磯の香り。
強い香りをいなすように活躍するのが自家製のタルタルソース。
キンと冷えて凛とした質感で牡蠣の粗削りな風合いを洗練させていく名脇役です。
むしろ、このタルタル単体でもバクバクいただけてしまうくらいで、主役の風格さえ漂います。
牡蠣が小さめのときは5個付けになることもありますが、今回は大きな牡蠣4つ。
とても食べ応えのあるカキフライでした。
正しいレモンを搾るタイミングはいつだったのかな、と振り返りながらごちそう様でした!