この日は年末最後の豊洲市場へ。
前回ぶりがなくて心残りだった「寿司大」さんにお邪魔します。
ぶりの品札があるのを確認して、あとでいただくことを心に決めつつ注文を組み立てていきます。
ひらすずき。
結構好きな冬の定番ネタなのですけど、なぜか僕の伺うタイミングでは入荷のないことが多いのですよね。
「今日はあるよ！」と教えてもらったのですかさずツマミで注文しました。
まだ新鮮で歯応えは強め。
ジャキッとした食感とともに、脂がじゅっと滲み出します。
白身らしいストレートな旨み。
ひらすずき。
続いて握りでも1貫いただきます。
シャリの食感とのコントラストで、ザクッと軽快な歯応えがより印象的に感じられます。
酸味、甘み、旨みが力強いトライアングルを描くバランスのよい味わい。
カマス。
皮を引くとこんなビジュアルになるのですね。
薄ピンクの綺麗な色味で、かなり肉厚な身に格子状に包丁が入っています。
ソフトな旨みがじんわり。
ぶり。
1番の楽しみにしていたぶりは、凄まじいボリュームで出てきました。
持ち上げると垂れ下がる手前の身を、下から受け止めるように口へ運びます。
まだ重みのある脂ではなく、口どけや味わいはさらりと。
玉子。
ほんのり甘くて海苔の香る玉子焼きは、できたての熱々から冷めて油の馴染んだところまでの変遷を堪能します。
真鯖。
すごい脂乗りで身が白むほど。
酢締めはごく浅めで、ミルキーな脂が濃厚に口の中に広がります。
脂の乗ったネタをいただいたいいタイミングで熱々のアラ汁が登場。
さらりと口の中を流します。
迷いがつお。
通常は黒潮に乗って太平洋を北上する鰹が、対馬海峡へ迷い込んで日本海側を北上したものをこう呼ぶのだとか。
日本海側の海の低い水温など環境の違いが味にも出るようで、鯖に続いてしっかり白くなるほどに強い脂乗りでした。
鰯。
夏前くらいが旬とされて秋くらいまでは食べる機会の多い鰯ですが、年末まで出てくるのは珍しいような。
とはいえ季節外れの様相は全く感じさせない、身が見えないほどに分厚い脂乗りです。
「脂乗り」ばかり言っていますが、冬の青魚の脂はすごいなあとこの日改めて感じました。
〆も青魚にこだわって鯵で。
こちらはほどよい脂乗りで、身の厚みから出たちゅるんと心地よい食感、味のよさと香りのよさが印象的でした。
比較的よく見かけるネタばかりを注文しましたが、どれもなかなかない脂乗りで大満足の朝ごはんとなりました。ごちそう様でした！
