よく通る道沿いにひっそり立っている看板がずっと気になっていたのですけど、検索したら住所非公開で予約限定のカフェだと判明したので、早速伺ってみることにしました。
予約の時間になってインターホンを鳴らすと、意外にも若い男性の店主さんが出てきて、店内……というかほぼ"家の中"に案内してくださいます。
雰囲気は完全に"田舎のおばあちゃんの家"。
「縁側はどうぞ」ということで、こちらの席に着きました。
お菓子は予約時に注文してあったので、ドリンクだけ追加でお願いしました。
旅館の宴会場を思わせる足付きのお膳が据えられています。
この日は窓の外の庭に、少し前に降った雪が残っていました。
生垣の向こうはビュンビュン車が走っている立地なのですけど、東京にいることを忘れさせるような静かでゆったりとした時間が流れています。
プリン、林檎とアールグレイのタルト、コーヒー。
定番のプリンと、季節ごとに内容の変わるタルト。
他に抹茶のテリーヌというのも人気そうでしたが、それはまた機会に。
ガラスのプリン皿にのったプリンはしっかりサイズのあるもの。
ぷりっとスプーンを跳ね返す強さはありますが、固めというほどではなく、スプーンが入ってしまえば軽やかな質感でした。
カラメルソースはさらっとしたタイプで、ほんのりビター。
仕上げの生クリームとシナモンが、少量ですがシンプルなプリンにあってはなかなか目立つ存在になっていました。
林檎とアールグレイのタルト。
新作で出たばかりだったタルトはアールグレイの華やかに香るクリームの上に薄くスライスしたりんごを美しく重ねて焼き込んだもの。
ありそうであまりない組み合わせだったからか、りんごの酸味とアールグレイの特徴的な香りが合わさって存外味わったことのない風味に仕上がっていて面白かったです。
アールグレイいい香り。
また抹茶のテリーヌも狙いつつ、ゆったりした時間を過ごしに伺いたいなと思いながら、ごちそう様でした!