この日は年末ということで実家に帰省しました。
例年は帰省ついでに鎌倉の「ジェラテリア・イル・ブリガンテ」さんの年越しオールナイト営業に参戦するのですが、今回は大晦日・元旦ともに出勤だったので断念。
代わりにこの日の通常営業にお邪魔させていただきました。
シチリアアーモンド・カラブリア産はちみつ。
いつもはサルデーニャ産のはちみつを使っていらっしゃったと思いますが、この日はメニューに手書きでカラブリア産と書いてありました。
カラブリア産はちみつ。
はちみつ特有のヒリッとした辛みがほのかに。
ラベンダーとか、花のような香り。
これでもかと練りに練っての提供で、舌に乗せると見た目以上に軽く、クリームシャンティのような口どけ。
シチリアアーモンド。
お菓子でありがちな"ローストアーモンド"とは全く別筋の、杏仁、アマレット系のひとクセある甘い香り。
こちらはきめ細かさの極みで逆にズッシリ詰まったような重さでしたが、キャラメルのようにネチリネチリととけます。
サービスでエスプレッソをいただきました。
シェフこだわりの豆で淹れた本格派、グラニュー糖を適量入れてカラメル化したコーヒーの脂と絡んで重厚なキャラメルのような味わいに。
後ろに列ができ始めたので順番をお譲りしようかと動くと、
「ダイジョウブ!ダイジョウブ!ユックリ飲ンデ」
という行き過ぎたサービスにたじろぎましたが、ククッと飲み切ってジェラートのおかわりを注文。
マテーラ産ピスタチオ・ラクリマネーラ。
ピスタチオもいつもと違う産地、ワインもモスカートパッシート以外のものは初めて拝見したかも。
ラクリマネーラ。
はちみつと同じくカラブリア州の「黒い涙」の名前をもつ希少な赤ワインだそう。
すみれの花のような香りと、ぶどうジュースとは一線を画すポリフェノールの深めの渋み。
すっきり香りが花に抜けるようで、舌に味わいがしっかりと残るジェラートでした。
マテーラ産ピスタチオ。
マテーラというのは、長靴型のイタリア半島の"土踏まず"の部分に位置する町で、そのピスタチオはかなり希少だそう。
ピスタチオで練り胡麻を作ったようなネットリとろとろな舌触り。
油脂分が強いので雑味はほとんどなく、旨み旨み旨み押し。
「口直シ」と添えてくださったジェラートはシチリアアーモンド。
1杯目でいただいたのと同じものだとは思いますが、空気をたくさん含んでふわっふわ、まったく違った食感になっていてびっくりしました。
というわけで今回も、食感に香りに感激続きでした。
シェフに「イツモオールナイト営業ニ来テクレルヨネ」と覚えていただいていたのは大変光栄でしたが、季節感的に冬のメニューに偏っているということかもしれませんね。
また他の季節にも積極的に伺えればと思います。
ごちそうさまでした。