さて、未紹介のチーズが3種類たまったので久しぶりにチーズの記事を。
まずはこれからが季節のシェーブルから。
クーロンヌ・ロショワーズ。
フランスのシェーブルチーズで「ドーナツ型」と言われることが多いようですが、名前の"クーロンヌ"は「王冠」を意味するそう。
ロショワーズは"ロッシェ地方"。
表面は黒い灰をまとっています。
ヴァランセ、サントモール辺りは同じように灰をまとっていましたし、モルビエはサンドしてありますよね。
前者2つは、山羊乳の酸が、灰のアルカリ性の酸と中和してマイルドにする効果があるのだとか。
モルビエの灰は、もともと伝統的な作り方に由来があって、今では必要なくなっているそうですが、様式美を守っていらっしゃるということですかね。
水分が抜けてホクホク。
ウニとか貝みたいにクセのある旨みが、強めに主張してきます。
ちょっとピリリとするのも印象的でした。
2,000円強/個くらい。
フロマジェ・ダフィノア・カンパニエ。
白カビチーズのフロマジェ・ダフィノアをウォッシュしたものだそう。
名前のカンパニエは、田舎の黄金色した小麦畑からきているようです。
中はシルクのようにきめ細かく、外皮は厚めでさっくり。
香ばしさみたいな要素が加わりますね。
特に原材料名には入っていませんでしたが、アナトー色素の色かな?
8,000円強/kg。
ケイジェイラ・ナチュラル。
珍しいポルトガル産。
表面を包んであるガーゼは食べる前に外していただきます。
やわらかいチーズなので、潰しすぎないように要注意。
クリームの一歩手前くらいのやわらかさ、ミルクは牛のみですがちょっと酸味が出て深みのある味わい。
味わいは日本でよく食べるようなチーズにも近くて、とてもマイルドで食べやすかったです。
6,500円/kg。
どのチーズも個性が立っていてよかったです。
特にポルトガルのチーズというのは初対面で、食べやすいお味でした。
クーロンヌも、上級感覚を同時に味わえる気品ただようチーズでした。
どれもリピートしたいチーズです。