先日この方に教えていただいたお店に興味を示していたら6人でのお食事にお誘いいただけて、夜は有楽町へ。
バンゲラズ・キッチン。
「日本初のマンガロール料理専門店」と謳っていらっしゃるようですね。
マンガロールというのはインドの港町、こちらのお店では地の利を活かして築地から仕入れた新鮮な魚介を使われているそうです。
メニューにウーロン茶がなかったのでジンジャーエールに。
乾杯して宴のスタート。
サクサク注文していきます。
マンガロール・バジ。
小麦粉、ひよこ豆の粉、カード、クミンシード、生姜、玉ねぎ、カレーリーフ、コリアンダー、ベーキングパウダーを使ったドーナツ系の軽食で、同じインド料理でいうとワダに近いと思います。
見た目でイメージする通りのもちもちとしたポップな食感が魅力的ではありますが、困ったことにこれ…
すごく辛いんですよね。
唐辛子が結構入っていたように思います。
食感はいいですし、辛さを除けば味もいいのですけど、決して無視できない辛さ。
食べられないほどではありませんでしたが、
「これがこれだとこの先どうなるんだ…」
と不安になりましたが、ご安心を。
この日1番辛かったのはこのマンガロール・バジでした。
ココナッツチャトニのさっぱり爽やかな香りを、マンガロールの洗礼が吹き飛バジます。
結構辛かったですが、食感と味は間違いなくよかったです!
結構辛かったですが、また次も注文してしまいそう辛かったですが。
スタッフド・カラマリ。
この日のイカはヤリイカで、
「大と小があるけど6人なら小だと小さすぎる」
と言われたので大を注文すると、
「やっぱり小しかなかったので2つ頼むといい」
ということで言われるがままにすると、
「小が1杯しか残ってなかったごめんなさい」
というわけで「まあイーカ」と小を6分割していただきました。
綺麗に分けていただけたと思いましたが、下側は全てつながっていました。
形を保つためにわざとでしょうかねえ。
ワタも使っているのでしょうか?
旨みの濃厚な詰め物は、スパイシーさも感じられてよかったです。
イェッティ・ギーロースト。
イェッティは海老のことでこれは殻付き。
ギー(=インドのバター)のロースト、ということでバターソテーみたいなものを想像しましたが、普通にスパイス炒めですね。
ニンニクと唐辛子の効いたソースが、とてもいい味。
海老以上にソースが印象に残りました。
そしてちょっと辛かったです。
謎の銅器(?)で登場したのはチキンティッカ。
下に熱々の炭が置いてあるので、それに触れないようにする配慮のようでした。
湯気と共に香りが立ちあがります。
ふわり柔らか。
酸味と、パプリカ系の香りがしました。
味もよかったはずですが、登場のインパクトが強すぎて出オチ感も。
チキンティッカに添えられてきたのはミントのソースとサラダ。
ちなみにこれは2人分。
チキンティッカも2人分ずつ出てきたので、6人の我々の前には銅器3つ現れたわけです。
王族感。
スズキの丸ごとタンドール。
まず大きさが圧巻。
そして右向き。
濃厚なソースに漬けて焼いてありますが、中にまで浸透はしておらず存外さらりといただけました。
よく脂の乗った白い身はとろりと濃厚にとろけます。
イメージしたよりシンプルに魚を味わうお料理でした。
ニールドーサ。
カレーと一緒にいただく主食です。
一瞬"手ぬぐい"のように見えてしまったのは、ザルに乗っていたからかもしれません。
「お米を使ったインド版クレープ」といった説明がされますが、この日のテーブルでは「中華まんの底紙に残った生地」という認識で一致しました。
これ自体しっかり塩気があって、焼いてあるので手に持つとなかなかにオイリーでした。
カレーなしでパクパク食べてしまいます。
バサレカドレ。
カレーはかなり種類がありましたが、マンガロール伝統料理だというこちらをチョイス。
ほっくりした豆と食感の残ったほうれん草のカレーで、ココナッツが香ります。
乳脂の甘みからほの立つ酸味、サワークリームのような風合いもあって、ビーフストロガノフにも近いかもしれません。
竹の内側から神々しい光、の代わりにかぐわしい香りが。
おじいさんが(?)そっと蓋を開けると…、
ビリヤニ!今回は卵のビリヤニをチョイス。
卵は、チャーハンみたいに溶き卵が全体に混じる感じを想像していましたが、茹で卵の状態で入っていました。
ソースの浸みたところ、サフランの黄色いところ、真っ白なままのところとちゃんと分かれていましたが、カレーソース以外の味わいは正直あまり印象に残りませんでした。
サワラのガッシ。
パッと見、鯖の味噌煮に近いイメージ。
色味はトマト系に見えますが、酸味は飛んでいて旨みだけに残っている感じ。
正直あまりトマトを感じませんでした。
しっかり生姜が効いていて本当に鯖味噌みたいでした。
キスのワラフライ。
みっちりとセモリナ粉を付けて揚げてあるそう。
なぜかスコップで登場しました。
"ツァツァツァク"と、少し歯に着くような独特の食感が面白かったです。
キスを漬け込んであるソースは辛め。
.食後にお冷を。
これも銅器。
謎の食器の数々も然ることながら、片手では数えきれないほどの疑問を感じる場面があったのは事実。
でも接客自体は悪くないので、何かあってもクスッと笑ってやり過ごすくらいがお互い幸せでいられるような気がします。
お料理は満足のいくものが多いので、寛容な心持ちで、少しばかりのことは大目に見る覚悟で訪問されることをおすすめします。
この日はお誘いいただき、楽しい時間を過ごさせていただきありがとうございました!
またよろしくお願いします!