朝の高はしさんから、ちょっと重いの続きですが、お昼はイルトラムさんへ。
さらにこの後、新代田で行われていたカレーのイベントも欲張ろうか迷っていたのですけど、シェフにお話ししたら意外な接点が判明して「行かざるを得ない」空気に。
とりあえずまずは目の前の美味しいものに集中します。
そういえば今回もまったく月替わりメニューをチェックしないで来てしまったなあと思っていると…、
ルタバガとお米のスープ。
いきなり初めて聞く名前が出てきました。
ルタバガというのは、スウェーデン原産の黄色いカブなのだそうです。
カブとお米の素朴な甘みに、パルメジャーノレジャーノのクロッカンテは鮮烈な風味。
毎度思うのですけど、お粥に梅干しのような組み合わせなのですよね。
自家製のフォカッチャ。
続いて定番の前菜、フレッシュチーズのブッラータ。
今回のソースはグリーンピース、上に散らされているのはくるみ。
ずっと同じのを使っていたブッラータの仕入れを変えたそう。
何だか包んである外側のモッツァレラが分厚くなって、クリームが濃厚になりましたね。
イタリアのグリーンピースは、日本のものに比べてギュッと詰まった小粒なのですけど、このソースも旨みと香りが凝縮したものでした。
濃厚なクリームにも負けない風味が立って、よく合っていました。
続いての料理に使うハーブが登場。
続いて鮮魚のヴァポーレ。
こちらも定番のフィルム蒸し焼きですね。
鮮魚は平目、ソースは聖護院大根。
あとはいつもの通り、大黒しめじとニョッキ。
香草は余るほど用意されているので、彩りで使う分と、最後に残ったソースを拭う分で投入することにしています。
スペシャリテのチコリの1時間ロースト。
ゴルゴンゾーラ・ピカンテと松の実。
チコリの水分が多いときは甘めに仕上がっているので、ゴルゴンゾーラは塩気が立つ気がしますね。
反対に水分が少ないと、苦みや渋みが出るので、ゴルゴンゾーラは甘く感じられるのですよ。
毎回調理の工程は変えずに、個体差の変化を感じるのが狙いなのだそうです。
パスタ1皿目は、バターナッツのラヴィオリ。
ラヴィオリの中には鴨肉。
甘みのあるバターナッツのソースには、相性のいいクミンを効かせてあります。
大きく分けるとカレーに分類されそうな味わい。
鴨肉を合わせてキーマカレーみたいなことですね。
パスタ2皿目は、白いんげん豆のキタッラ。
キタッラというのは弦楽器の名前で、弦を使ってパスタを切ったことから付いた名前だそうです。
ということで、面の断面に角があるのが特徴。
炭火で焼いたというザラつきのある白いんげんのソースに、オニオンフライ。
イルトラムさんのオニオンフライはサックサック軽い食感がいいのですよね。
発酵や熟成にも近い、強い旨みと香りが独特なソースでした。
メイン…、はまずお肉以外が登場しまして、
続いてシェフがテーブルごとにお肉を配って回っていらっしゃいました。
お肉は登場機会の多い茨城県の美明豚・肩ロースのロースト。
八丁味噌のソースと黄ニラ。
低温調理でしっとりジューシーに仕上がったロースト。
八丁味噌と黄ニラを合わせるとニンニクみたいな香りが立ちますね。
カレーイベントへ急ぎたかったので、この日はエスプレッソなしでそそくさとごちそう様でした。
…結局カレーには間に合わずでしたが。。