市場でお邪魔するお店が固定化されてきた感が気になったので、ちょっと珍しいところへ。
というわけで天房さん。
お客さんが集まりにくいとされる青果棟エリアにありますが、厨房が広くなったおかげもあってか、天ぷら屋さんとしての魅力が格段に上がる「豊富なメニュー」という武器を得たこちら。
SNS等で様々魅力的なお噂は目にしていましたが、久しぶりの訪問となりました。
やっぱりメニューがめっちゃありますね。
アジ、ミョウガの天ぷら。
夏っぽい魚と、夏っぽいお野菜を選んでみました。
アジがかなりのサイズ。
そしてその下に海苔の天ぷらが敷かれているのは、築地時代から変わらぬスタイルです。
1尾を開いて丸々揚げているアジフライ系の形に見えますが、半身ごとに分けて揚げてあります。
衣の色づきは浅めでお上品。
肉厚なアジが、ふんわりやわらかに揚がっていて、衣の中からむわっと香りが溢れます。
ザックザクの衣の香りとのバランスでいうと、アジフライなんかに比べてアジを強めに感じられる調理ですね。
ミョウガは、雑な表現になりますが、ミョウガまんま。
食物繊維が強いので、ザクッとひと噛みで噛み切れず、衣からスルッと抜けてしまったりも。
ただやはり、爽快な香りが印象的ですねえ。
金時草。
お品書きに「金時草」としか書かれていなかったので、おひたしかもと思いつつ注文しましたが、どこからどう見ても天ぷらで登場。
もっと紫がかったイメージがありましたが、こちらは緑一色だったように思います。
ほんのり日本茶の甘みと渋みに近いような風味。
葉自体の主張はそこまで強くないので、お店の衣の味を堪能するイメージ。
というわけで、一人で行っても色々注文できるポーションがありがたいなあと思いました。
珍しい食材を使った高級メニューもあったりするようなので、またときどきお邪魔して、挑戦したいと思います。
ごちそう様でした!