蔵前の焼き菓子の人気店「菓子屋シノノメ」さんのすぐそばに、シノノメさん出身の方が新たにお店を出したということで行ってみることに。
お店の名前は「atelier tamiser(アトリエ・タミゼ)」。
「シノノメ」さんよりはさすがに品数を絞ってはいますが、スタンダードなお菓子をひと通り揃えているようなラインナップでした。
サクラのケーキ。
桜の塩漬けと桜あんを練り込んだ生地に流れ落ちるアイシング、トップに桜の花のアクセント。
シャリシャリと崩れるアイシングにホロホロ崩れる卵感の強い生地と、食感に沿う桜の香り。
食感で桜の香りの魅力を何倍にも膨らませて感じることのできるケーキでした。
レモンケーキ。
四角いのは珍しいような気がしますねえ。
「タミゼ」さんはこの側面を滴るアイシングが特徴ということでしょうか。
見た目も然ることながら、シャリリと涼やかな歯触りがとてもいいのですよね。
レモンの香りの後に、この形ならではのバターの香る生地の味わいがしっかりとガッシリと。
キャロットケーキ。
レーズン、いちじく、くるみ、そして食感のはっきり残る人参。
人参が食感にも味にもしっかり残っていますが、ナッツとドライフルーツが幅を利かせているので食べやすいケーキになっています。
クリームチーズのフロスティングとくるみ。
やや小振りですが、ぎゅっと豊かな味わいと食感の詰まったキャロットケーキでした。
アプリコットのタルト。
しっとりしたアーモンドクリームに大振りなアプリコットをごろごろり。
組み合わせが鉄板ですけど、アマレットの香るアーモンドクリームの味に特に凄味があります。
華やかさでもアプリコットと渡り歩けている感。
丁寧に並べられたスライスアーモンド。
ガチガチのタルト生地と合わせて、フルーティーさと香ばしさのメリハリが効きつつ、しっとりしたアーモンドクリームでまとめ上げたタルトでした。
シンプルですが素晴らしかったです。
バナナケーキ。
シンプルなバナナケーキ。
底面の角の感じなんかを見るとよく分かりますが、バナナケーキにしてはきっちり焼かれた生地に思います(変な言い方)。
ぷりゅりとしたバナナの果肉の食感が残っているのも秀逸。
生地でちゃんと味わわせつつ、バナナの香りが追って広がるバナナケーキでした。
「シノノメ」さんっぽさは感じるシンプルで素朴なお菓子ですが、メリハリのつけてある造りや瑞々しさ、風味の華やかさはオリジナリティを感じる商品の数々でした。
また新作が出るたびに押さえていきたいな!と思いつつ、大満足でごちそう様でした!