北鎌倉にオープンしたばかりの「珈琲 綴」さんへ。
下北沢の「珈琲屋 うず」の店主さんの前店である恵比寿の「Tram」で働かれていた方が始めたお店です。
駅からすぐではあるのですけど、山の中にあって店主さんが住居として実際に住まわれている家を店舗にしているとのこと。というわけで外観の写真は撮っていません。
エチオピア、NYチーズケーキ。
「写真は1,2枚程度で」というルールになっているので、1シャッター入魂で撮影しましたが、ぶれぶれに終わりました。
閉店間際の暗い時間で、店内に音楽などは流れていないので本当に静かな空間。
掛け時計の「カッチカッチ」という音や、ドリップに関しては1滴目からはっきりとその音が聞こえてきました。
持ち手のない触り心地のいいカップでいただくコーヒーは、目が回りそうなほどに深い味ですが、地に足のついた甘みでとてもやさしい飲み口が残ります。
チーズケーキは「濃厚、クリーミー」と説明がありましたが、個人的な印象としてはふわふわシュワシュワな仕上がりでした。
苺ジャムは後から強い香りが追いかけてくる鮮やかな風味。
せっかくなので豆も購入してきました。
店内のメニューではそれぞれの豆の味の印象が書かれているのですけど、こちらは「縁の下の力持ち」。
お店で飲んだエチオピアは「夜道の街灯」でした。
「大坊」さん系列のお店独特のネルフィルターの上で楕円を描くようなドリップなのですけど(実際には動いているのはネルの方)、お湯を落とすのに高さがあるからか、お湯の描く線と楕円を新体操のリボンのように波打ち、絡まりそうで絡まらない様がとにかく美しくてうっとり見惚れてしまいました。
背の高い店主さんで手も結構大きい方だったのですけど、繊細なドリップが印象的でした。
作り込まれているのにそぎ落とされていて、座っていると何か飲み込まれてしまいそうな圧倒的な空間でした。
そういう言い方をすると怖そうに聞こえそうなので補足しておくと、物腰柔らかで低姿勢なとても穏やかな店主さんでした。
瞑想した後のように、集中したことによるちょっとした疲労感と、もちろんそれを遥かに上回る心の安寧を感じながら山道を帰途に着きました。
しょっちゅう通うにはちょっと距離がありますけど、頻繁に顔を出してその場にいることを当たり前にしたいようなお店でした。
そもそもとても美味しかったです!ごちそう様でした!