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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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渋谷・スクランブルスクエアの「i am...」でスズキのパイ包み、蝦夷鹿のロースト、カリフラワー・蕾菜・平貝他。

この日は渋谷・スクランブルスクエアで間借り営業している「i am...」さんでディナーをいただきます。

 

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シェフは広尾の一つ星フランス料理「ode」さんでオープニングスタッフからご活躍されていた方で、ご本人のインスタに投稿されているクラシカルでオリジナルなお料理の数々が気になったのですよね。

 

商業施設内のカフェのような内装の店内ですが、時間帯の演出もあっていい眺めです。

 

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シェフはYouTuberみたいな活動もされているのですけど、動画の中で斉須政雄シェフの「調理場という戦場」をおすすめの本として紹介していて、これは絶対にお料理をいただいてみたい……となっていたのです。

 

初めてYouTubeきっかけで食事することになった次第。

 

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アミューズは留萌。

留萌はシェフの出身地である北海道の地名。

 

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サブレで挟んだ鰊のリエット、仕上げにグラナパダーノ、黒胡椒。

 

留萌の産品である鰊を使って、ニシン漬けのイメージで発酵味を加えるためにチーズを合わせたそう。

 

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落ち着いた味わいで、グラナパダーノのパンチのある塩気とミルキーな甘み、そこへ強めに風味の立った黒胡椒。

 

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前菜はカリフラワー/山菜/平貝。

カリフラワーのムースとコンソメジュレの前菜をベースに、春らしさを盛り込んだ1皿になっています。

 

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カリフラワーとクミンのムース、コンソメゼリーは茗荷風味。

サッと炙った平貝と蕾菜は薄くスライスに、中には刻んだ平貝のヒモと山菜、ソースはハーブオイルとビネグレット。

 

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白と淡い緑を基調に、貝と山菜、ゼリーは形を合わせたカットで全体に統一感のある仕上がりになっています。

ムースとコンソメジュレの王道の組み合わせに、蕾菜の苦みがほんのり入るのが春らしさを強めていていいですね。

 

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「苦みは春の味なので」とシェフが説明していたのがいいなと思ったのですけど、後日インスタで明かされていたところによると「春は苦み」というのは「ode」の生井シェフの言葉なのだとか。

 

受け継いだものを自分なりに表現するということをサラッとやってのけていて、そしてちゃんと美しく美味しい料理に仕上げているのですよねえ。

 

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温前菜は鶏/セップ茸。

鶏のガランティーヌにマッシュルームとセップ茸のソース。

 

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王道フランス料理のひとつ「リエーブルアラロワイヤル」という野うさぎのお料理があるのですけど、そのアレンジということで「ロワイヤル仕立て」と説明がありました。

 

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挽き肉と茸のファルシを巻き込んだ鶏肉を低温調理したガランティーヌに、濃度のあるマッシュルームとセップのソースをぽってりとかけて仕上げてあります。

 

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ソースの風味は意外と穏やかで、鶏肉の香りがむしろ立っているイメージ。

 

お肉を食べ進めると下にビーツが仕込んであって、色味と味わいがグッと方向転換される演出が面白かったです。

 

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魚料理のスズキのパイ包み/柚子。

こちらは追加料金でしたが、気になったので追加してみました。

 

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美しい焼きのパイ。

ソースは作ろうと思っていたものができず、急遽思い付いて仕込んだという柚子風味のブールブランとのこと。

ソース・ブール・ブランは「白いバターソース」を意味しますが、実際にはクリーム色寄り。

 

それにしてもさらに黄色いなと思っていたら柚子風味にしてあるのですねえ。

 

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元のイメージはもっとクラシカルなソースだったようですが、これくらいの軽やかな仕上がりも爽やかでとても食欲をそそられます。

 

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ここでパン。

正しい。

 

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ソースから早速味見してみたのですけど、ものすっごく柚子。

凝縮してパワフルな柚子の香りや味わいがパンチ強く広がるのですけど、白ワインとバターの風味と相俟って濃厚さと軽さの両方の含みを持たせてスッと優しい余韻が残るのですよね。

 

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パイの中にはスズキとほうれん草。

パイとスズキ、パイとソース、スズキとソース、どこを合わせてもかゆいところに手が届くような見事に補完し合う味のフィット感。

 

この日のコースの中で1番印象に強く残ったのがこのソースでした。

 

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肉料理の蝦夷鹿/黒胡椒/アンディーブ。

ソースは黒胡椒と赤ワインのソースポワブラード。

 

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火入れはバッチリで、ソフトな歯触りと強い旨みが両立した仕上がり。

パンチが強いソースは、見た目よりも粘度があってお肉を味わいごとガバッと包み込みます。

 

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ルタバガのピュレ。

初めて聞く名前だったので何度聞き返しても「豚バラのピュレ」に聞こえてしまったのですけど、スウェーデン蕪とも呼ばれる根菜なのだそうです。

 

味わいとしてはほんのりデンプン質系の甘みがあって、蕪というよりジャガイモやバターそのものにも近いようなものでした。

 

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アンディーブのロースト。

甘みや苦み、渋みなど独特な味が引き出されたチコリ。

 

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離れて配置されたそれぞれの要素は、ひとつひとつ口にするとお肉以外はやや偏りがあるというか、欠けたところのあるような味わいなのですけど、合わせることでお肉の旨みや香りが引き立てられるようなバランスになっていました。

 

シェフの説明を伺っていると、そういう組み合わせを考えてバランスを取りながら火入れを計算していくのがお好きなようです。

食べていても楽しい。

 

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デザートは金柑/カモミール/アマレット。

カモミール風味のチュイル、パルミエ、金柑はフレッシュ、バターソテー、コンフィチュール。

 

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金柑を手を替え品を替え、甘みからビターな風味、香りまで余すところなく味わわせる1皿でした。

紅茶と合いそう。

 

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御茶菓子はキャラメルショコラ。

サブレの上にキャラメルソース、チョコレート。

 

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1皿ごとにシェフ自ら料理を運んできて説明してくださって、それぞれこだわったポイントや、大事にしているところを熱を帯びて語っていただけました。

この日はスクランブルスクエアの終了時間ギリギリであまり時間がなかったのですけど、それでも最後まで丁寧に質問に答えてくださいました。

 

クラシカルなフランス料理がもともと好みなのもあって、率直にシェフの、シェフの作るお料理のファンになってしまいました。

またこちらで営業されているうちにいただきに行きたいなと思いながら、ごちそう様でした!

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