この日は時間がなかったのでササッと回るつもりで市場へ。
朝ごはんはサッと出てきそうな「米花」さんに伺います。
とはいえサッと食べられるかというとそれはまた別の話です。
アジ酢・まぐろ大とろ盛り合わせ。
こちらのアジ酢はかなり久しぶりにいただく気がします。
アジ酢は比較的強い〆加減で表面が白んでいるのがはっきりと分かりますが、肉厚なおかげで身のやわらかさは保たれた仕上がりになっています。
アジ酢は何と言っても香りです。
大とろは文句なしの脂の甘み、その広がり。
メインは大海老フライ。
大皿の大きさが伝わらないバグ感のあるビッグサイズの海老を使っています。
食材は大きければいいというものでもないですけど、やっぱりある程度は「大きい方に利がある」と思われるところもあって、海老の食べ応えもまさにそれ。
このサイズでなければ出せない歯応えや、歯を跳ね返す弾力は味の感じ方にも影響がありそうなレベルです。
添えてあるのは筍と春キャベツで季節を感じる炒めもの。
強めの歯応えと青っぽい味わいが春らしさ。
全部炒めものかと思いきや、奥にはズッキーニ、きゅうり、にんじんのピクルスが盛り合わせてありました。
豪快なカットで、パワフルな食味です。
お味噌汁はなめこ。
抜かりなしの贅沢朝ごはんだなあと思っていると、厨房から「あ、出し忘れた」という声が聞こえました。
最後に出てきたのは……、
長芋わさび。
向こうが透けるほど薄くスライスしたシャッキシャキの長芋にわさびを載せて。
長芋の甘みとわさびの爽やかな香り、小気味よい食感の楽しさに包まれて食べ終えました。
豪快なものから繊細なものまで、今日も食の楽しさに溢れているなと思いながらごちそう様でした!