お店の前を通るたびに気になっていた幡ヶ谷のスタンディングの飲み屋さん「キッチンかねじょう」さんへ。
飲み屋さんとは言っても週末限定のモーニング営業の時間での訪問です。
そしてお店のインスタには「フレンチ惣菜と自家製パンのスタンディング茶寮」という、なんとも魅力的なコンセプトが書かれています。
雨前西湖龍井茶。
「スタンディング茶寮」というのは中国茶の提供もあるということのようで、今だけ出しているというこちらのお茶をお願いしてみました。
香りよく、風味よく、渋みの後にほんのり甘みの広がる飲みやすいお茶でした。
カウンター内で手際よく調理されていたお料理が、プレートに載って満を持して登場です。
「アヒルストア」さんのようなワインバーやスパイス料理のお店で働かれていたそうで、磨いた腕をそこここに活かした魅力いっぱいのひと皿に仕上がっていくのが調理中の音と香りから伝わってきました。
そして使われている食材の産地や店内に並ぶ食材・調味料などから見て取れたのですけど、後で調べてみたらご主人が鹿児島出身だったところが、個人的にはとても興味を引かれたポイントでした。
プティサレエッグ。
ベーコンエッグかと思いきや「プティサレ」ということなので自家製で仕込まれた塩豚なのかも。
ジャブかと思ったら一気に突き抜けるストレートを打ち込まれたような、想像以上に豊かな味でクラッときます。
散らされたカスリメティのようなドライハーブから漂うスパイスカレー感。
パクチョイのアチャール。
パクチョイというのは中国で炒め物なんかに使われる青菜だそうで、初めていただきましたが茎の歯応えが軽快でいいですね。
お店近くの農協の直売所みたいなお店にパクチョイが並んでいたので、地元のお野菜を使っているということなのかも。
人参と晩柑のラペ。
晩柑はレモンより酸味が淡くてやさしい苦味が印象的。
鹿児島県産ボラ、紅時雨大根、パクチー。
コリッとやや歯応えのあるボラに、しゃきしゃき青っぽい甘みのある紅時雨大根の取り合わせは、刺身とツマの関係性ではありますが近そうで全く異なる印象を受けるもの。
さらにパクチーで新鮮な感じに拍車がかかります。
ジャスミンピラフ。
ジャスミンライスを使っていて、経験したことのない香り高さに驚かされるピラフでした。
COCOROMISO汁。
恐らく鹿児島県産の「COCOROMISO」という麦味噌を使ったお味噌汁。
独特の甘みのある白い麦味噌は、個人的にも子どもの頃から馴染みのある系統の味ですが、淡さと甘さが1次元上に行っている感じ。
香りと色みの鮮やかさに終始魅了される朝ゴハンでした。
また他の日のメニューも気になるなと思いつつ、ごちそう様でした!