話題の映画で泣き腫らしたこの日、夜は銀座に出てお誘いいただいたジビエの会へ。
今シーズンはあまりジビエをいただいていなかったので、ありがたいお誘いでしたねえ。
やってきたのは、久しぶりのぺるしぃさんです。
シェフにご挨拶。
ドリンクはペリエをお願いして、まずはみなさんと乾杯!
世間的にはメリークリスマース!
食事に合わせて焼き上げられた自家製パン。
水分多めの生地は、モッチモチのふかふかで、無駄な小細工のない小麦粉がはっきり香るパンですね。
パンと一緒に出される定番のペーストは、紅あずまと焼き茄子。
紅あずまの香りがこうして外食でフューチャーされているのが久しぶりだったので、素朴な魅力にグッときました。
まずは前菜、山ウズラ(ペルドロー)のテリーヌ。
定番の、シンプルに調理された色とりどりの野菜で彩ったスタイルでの提供ですね。
ちょっと写真では分かりづらいかもしれませんが、山ウズラの骨でとったコンソメのジュレ。
これがかなりインパクトのある味で、苦み、さらには渋みがビリビリ放たれるのですよね。
ちょっとお茶にさえ近く感じられる、独特の風味でした。
山ウズラは背開きにして、巻き込んだ中はフォアグラ、トリュフの香りを付けたジュ。
むぎゅむぎゅに詰まった身質の山ウズラ、濃厚なコクを残して口どけるフォアグラの組み合わせにリズム感があります。
メインのお皿もモリモリ。
カブとブロッコリーとチーズのキッシュ。
シンプルなだけに、カブとブロッコリーの香り方がポイント高いです。
骨付きで焼いたターキー早い者勝ちで、まったく印象の違う部位を奪い合います。
僕のはむっちむちでザクッと歯切れのよい食感が印象的な部分でした。
骨付きで焼くのは、身が縮んで水分が抜けてパサパサになるのを防ぐ効果があるそうです。
フォアグラソテー…の下にあるのがもうひとつのメイン。
蝦夷鹿のシチュー。
仕上げの胡椒がビリリと効いています。
じっくり煮込まれて、全繊維質ほぐれるほど。
以前1度だけ食べた熊肉にちょっと印象が似ていました。
これは黒香茸という、初めて聞く名前の茸でした。
写真では分かりにくいですが、動物のように毛並みのいい質感。
舌触りにパンチのある茸でした。
パスタはシンプルなチーズのパスタ。
パスタは、お店定番のカッペリーニ。
ゴルゴンゾーラとクリームで和えたパスタに、仕上げにモンドールをトッピング。
ゴルゴンゾーラは、青カビ特有の臭みはあまり感じず、モンドールの高貴な味わいにすっかり持っていかれますね。
モンドールの新しい食べ方に触れることができて、貴重な経験でした。
デセールも盛り合わせ。
バランス的には、苺寄り。
シナノスイートのコンポートにパイ生地を乗せた「アップルパイ」。
シナノスイートは香りが飛び気味。
苺のムースケーキ。
さらにフレッシュとコンポートの苺が添えられていました。
アイスは、はちみつとラフランス。
それぞれ風味が立っているのはもちろん、この2種の相性がまたよかったですねえ。
デコポンのゼリー。
ぺるしぃさんは皿数でいうと少なめですが、その上に盛られた料理の調理の工数を考えると、全ておひとりでやられているのが途方もないことのように感じられるのですよね。
丁寧な料理の説明は、興味のある人間のツボをしっかり押さえたもので、素人からつまらない質問をしても、10倍にして価値のある解説を返してくださるシェフに今回も大感謝。
またよろしくお願いします。