この日は伊勢丹新宿でお菓子を買って帰ることにして、食品フロアをぐるっと見て回って決めたのは「GAZTA」さん。
白金高輪にあるバスクチーズケーキ専門店です。
何でも門外不出とされるバスクチーズケーキ発祥のお店サン・セバスチャン「La Viña」のレシピを知りたいと熱意を伝え続け、遂に「厨房へ招き入れられ、口伝にて詳細かつ正確に実際の原材料を使い製法は継承され」たのだそう。
バスクチーズケーキ(15cm)。
15cmのホールケーキとはいえ、かなり重みがあります。
焼き色はまばらな感じ。
そもそもバスクチーズケーキをホールで買うこと自体初めてだったので、恐る恐るでしたが慎重にカットしました。
断面は密に生地の詰まった見た目で、日本のバスクチーズケーキにありがちなドロッとしたテクスチャーではなく、むしろシンプルなベイクドチーズケーキといった風合いです。
食べてみると、いわゆるチーズっぽい風味はなく、フレッシュチーズ的なミルクのコクが中心の味わいで、これは「La Viña」に通じるものを感じます。
一方クリーミーな意味での濃厚さが少し加わっている感。
チーズの風味の方向性や、甘さを抑えて風味を露骨に出した感じは、大枠で元祖のそれと同じ方向を向いているものだと思いました。
そっくりというほどではないものの、日本で食べたバスクチーズケーキの中では最も近かった印象です。
日持ちは3日なのですけど、日を追うごとに近付いて3日目の水分の抜けた感じが特に似ていた感覚があります。
同じ白金高輪で、現地の味を再現したと謳っていたガトーバスクのお店「メゾン・ダーニ」と同じシェフのお店ということで、あちらは現地の味に近いのかちょっと分からないのですけど、バスクチーズケーキに関しては結構寄せることができたのかもしれません。
またサン・セバスチャンの味が恋しくなってしまいつつ、ごちそう様でした!