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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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中目黒の「クラフタル」でうさぎのガランティーヌ、うさぎの背肉にバジルのパン粉、うさぎモモ肉、あわびに白ワインとバターのソース、ローズマリーなどでマリネした穴子、全粒粉の自家製麺、鮎を三枚におろしてフォアグラをサンド、衣をつけた仔牛のロースト、イチジク縛りで3皿のデセール。

ランチは予約していた中目黒のお店へ。

 

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クラフタル。

鹿児島県出身のシェフが2015年にオープンさせたお店。

 

シェフはロブションやアニスなど名店を渡り歩き、フランスでの修業経験もあるそう。

 

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駅前の喧騒からは少し離れた落ち着いた通りの建物の2階にあります。

 

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少し高めのカウンター席。

壁はモルタルで、写真で拝見していた華やかな料理からはイメージできなかった無機質な空間です。

 

壁との間のスペースはサービスの方がドリンクを作るなどして動き回ります。

 

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和歌山・藏光農園の完熟梅、オレンジジュース。

食前にノンアルコールのカクテルをいただいてみました。


「マーマレードみたいな味がする」と思ったら、実際に使われているようです。

「梅のドリンク」とのことでしたが、どちらかというとオレンジの香りがメインかも。

 

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うさぎのガランティーヌ。

ガランティーヌとは、挽き肉の詰め物をうさぎ肉で巻きこんで低温で茹でたもの。

 

見た目にはうさぎが見えていませんが、ここから前菜で3皿うさぎ料理が続くとのことです。

 

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ガランティーヌの中にはドライトマトとミンチ、梨の花のシャーベット、その下にマジョラムとうさぎのジュレ。

 

淡白なうさぎ肉に、ドライトマトで風味付け。

梨もふんわりやわらかい甘みでやさしい印象を加えます。

 

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うさぎの背肉にバジルのパン粉をつけて、骨付き肉風に焼いたもの。

 

一皿目が冬の雪なら、こちらは春の訪れを描いたような新緑の爽やかさ。

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ソースはグリーントマトのガスパチョ、バジルオイル、アボカドのピュレ。

 

酸味の効いた味わいや食材の組み合わせが、メキシコっぽい感じ。

 

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背肉の上にグリーンマスタード。

淡白で軽やかな旨みのお肉。

 

パン粉の衣の感じは、低温揚げに近いかもしれません。

 

照明の当て方の関係なのか、影がとても映えますね。

 

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うさぎモモ肉、あわび。

白ワインとバターのソース、ブイヨンとトマトとエシャロットと青のりのソース。

 

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くにふにっとしたあわびの食感。

うさぎ肉も同系統の食感でありつつ、跳ね返しが軽めで、味わいの磯と大地のコントラストとともに際立ちます。

 

あわびのソースめちゃめちゃ美味しい。

 

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ローズマリーなどでマリネして、カリッと焼き上げた穴子。

桃、枝豆、きゅうり、押し麦、そしてアゴ出汁の氷。

 

上にはオクラの花、下にホタテのムース。
 

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穴子を冷たい出汁でいただくお料理。


アゴ出汁がすっきり芯の強い味。

 

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冷たい出汁に夏野菜で、「冷や汁風」なのだとか。

甘い桃が浮いてしまいそうなところですが、力強いお出汁とカリカリに焼けた穴子の香ばしさで全体がしっかりお料理然とした味にまとまっています。

 

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こちらのお店のコースは、お料理に合わせてパンを提供する「パンペアリング」が特徴的ですが、今回のお皿に合わせるのはパンではない、と。

 

残ったお出汁に入れる用に、レモンの皮とごまペーストを和えた全粒粉の自家製麺が用意されました。

 

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麺はブリンブリンにコシの強い歯応え。

 

キンキンに冷えた出汁に、濃厚なごまペーストとさわやかなレモンの香り。
パンから切り替えたのも納得の、絶品の〆麺でした。

 

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次はお魚料理。

 

鮎を3枚におろしてフォアグラをサンドし、ゴボウで巻いてあります。

 

 

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鮎の骨ビスクを敷いて、フレッシュマッシュルームも。

 

周りに散らされた"土"は、ポルチーニとゴボウ。

 

見た目は結構地味ですが、香りはどこをとっても華やかです。

 

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脂の乗った鮎に、これまた脂の濃厚なフォアグラを合わせて、さらに土気と香ばしさが加わえるゴボウ。

 

きれいにカットしづらいのですけど、とりあえず切り分けて各要素を合わせて食べ進めます。

 

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下には泉州の水茄子と緑の皮のとろなす。

水茄子はシェリービネガーで和えて、とろなすは揚げ浸しにして黒にんにくのソースやケッパーとともに。

 

前菜のうさぎ3皿も面白かったのですけど、こちらも茄子の食べ比べ要素が入っていてとても面白いです。

 

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パンペアリングはトリュフのブリオッシュ。

 

香りがより一層華やかに。

 

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衣をつけた仔牛のロースト。

ソースはマンゴー、パースニップ、ジュの3種。

 

パンのペアリングは、ココナッツとクミン。

 

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スパイスでマリネしたパインと、マンゴーのソースで南国の趣。

 

お肉はすごい厚みです。

 

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衣を付けて焼いたお肉は、ジューシーで食感はバツンバツンの弾力。

 

濃すぎないお味でソースや他の要素を活かします。

 

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パインと、クミンの効いたパンを合わせてお肉をいただくと、口の中で上品なカレーに。

 

味の変化が楽しい1皿です。

 

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メインに添えるサラダが登場。

 

1皿に盛り付けず別添えで合わせるのがこだわりだそう。

 

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ビネガーとオイルで和えて、苦味と酸味がしっかり。

 

後半にメインのお皿に加えて、ソースを拭うようにいただきました。

 

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ここから始まるデセールは、イチジク縛りで3皿。
 

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まずはイチジクの葉のアイス。

まずイチジクの香りがはっきりきて、後から苦みがほんのり。

直前に回して仕上げてあって、滑らか。

アングレーズソースとオリーブオイル。

 

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イチジクのタルト風。
黒イチジクと木目調のシガレット。


カシスのソース、ワインと黒糖のソース。

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やっぱりこちらのカウンター席は光と影の演出が絶妙ですね。

 

タルトといえば、ということでカスタードクリームも。

 

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複数要素を口の中で合わせてタルトを仕上げるスタイルですが、とにもかくにも黒イチジクの甘みが濃厚で鮮烈です。

 

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見た目には何か全く分からない3皿目。

 

こちらもイチジク。

 

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イチジクのバルサミコと赤ワイン煮込み。
上にエスプレッソのエスプーマとアマゾンカカオ。

 

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 バターも落として、全体がショコラショーのような、濃厚な仕上がり。

 

ショコラショーにイチジクの香りが鮮やかに主張するような一皿でした。

 

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ハーブティー(レモングラス)。

 

というわけで、食材ベースで楽しませるように考えられたコースがとても興味深く、面白かったです。

サービスの方もシェフも説明がとても丁寧で勉強になったので、また次回は色々質問しながらいただきたいなと思いながら、ごちそう様でした!

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