ちょっと前にイートイン営業を再開された三軒茶屋の「サンバレーホテル」さんへ。
コロナ禍が始まって真っ先にテイクアウトのみの営業に素早く切り替えて、そのまま続けていらっしゃったのですよね。
テイクアウトでもお世話にはなりましたが、店内に入るのは本当に久しぶり。
変わらぬ風景というか、ちょっとムードのムードのよさが深まったように感じます。
異国情緒。
ラッシー(ローズ)。
そもそもがやや華やかな味わいのラッシーに、違和感なく彩りを重ねるバラの香り。
グビグビいってしまう魅惑の味わいです。
Chicken CurryとSmallのRoti。
Rotiはスモールサイズでも十分な大きさがあるなあと思いつつ、食べ始めたら「レギュラーにすればばよかったかも……」という後悔の念に駆られます。
悔いつつ食います。
こちらのチキンは色々なスタイルがあるかと思いますが、恐らくいただいたことのないタイプ。
これほど赤の美しいカレーは初めて見た気がします。
食べ始める前にうっとりするのはまだ早くて、ひと口でガツンとした旨みの塊と鮮烈なスパイスの味わいで頭にクラクラくる感じ。
スパイスが香りや風味に留まらず、味としてどっしりと舌に乗ってくるような具物感のあるパワーを持っているのですよね。
鶏肉自体もとてもとてもジューシー。
Mutton Keema(Tamil Style)。
こちらで最後にキーマをいただいたのは4年も前なのですけど、マトンの朴訥とした旨みにメロメロになったのを覚えていたのですよね。
底にそれほどオイルが溜まっていなくて、ドライな仕上がりですが、食べてみると旨みたっぷりの油がマトンの中にすっぽり収まりきっているのだということがよく分かります。
外は静かだけど重い扉を開けたらオーケストラの大音響が鳴り響いていたコンサートホールみたいな、静謐な佇まいに隠れた大盛り上がりの旨み祭りです。
Rotiに合うもの、ライスに合うものとそれぞれありますが、こちらは個人的には俄然ライスの進む1品でした。
ライスと一緒に口に入れるのが心地良すぎる感じ。
Chapala Pulusu(Fish)。
魚はメカジキだったと思います。
前回いただいたときのフルーティーな甘みと、それに負けない力強い酸味が印象深く記憶に残っていたのですけど、今回もひと口食べて驚いてしまうような鮮やかな味わいでした。
メカジキは味自体は淡白なイメージがありますが、その風味がスパイスに掻き立てられて強い旨み然としてそそり立っています。
Veg Kurma。
野菜やココナッツミルクのまろやかな味わいがベースにはあるものの、穏やかなまとまり方はしていなくてスパイスや野菜の風味がポイントポイントで立って華やかさを演出します。
野菜の甘みというのは紙一重で旨みに移り変わるのだなということを、ちょうど境界のあたりで両面から楽しむことのできるような味わいでした。
食後にTea。
風味とのバランスをとる意味での、ほんのり甘み。
というわけで、久々の訪問で終始圧倒される食事になりました。
また同じメニューもリピートしたくなりますし、食べたことのないメニューにもどんどん挑戦したいなと思いつつごちそう様でした!