「おかしやうっちー」さんで2度フラれていたお目当てのメニューを今度こそ手に入れるべく再挑戦。
今回は無事にお取り置きの電話で押さえることができました。
それはこのクッキー缶。
かわいらしいデザインの缶ですが、中身は激渋なのです。
それがこちら!
一見よくある6種のクッキー詰め合わせですが、そこは素材に徹底的にこだわるこちらのお店。
6つの粉の種類の違いで味わわせるという、食オタク垂涎ものの1品なのです。
説明書き付きなので詳細を把握しながらいただくことができますが、最初は先入観なく味を感じるため、情報を入れずに1周。
右上のロゼラは粒感のはっきりした食感で、甘い香りが印象的。
右下はどんぐり。
ガシッと強めの歯応えから、これも粒感がしっかり。
最初は淡白かと思いきや、後からじわじわと味が出てきます。
中上はスペルト小麦、パンで使われているのは食べたことがあります。。
歯にカシッと、しっかり吸い付くような食感で、❝甘いもの❞というよりは強い旨みが印象に残ります。
中下はトンカで香りを付けたもの。
やややわめの食感で、桜餅のような甘い香り。
左上はアインコーン。
これが1番じゃりじゃりした食感だったかもしれません。
淡白な味わいながら、弱いわけではない味が長く続きます。
古代米粉。
非常に安っぽい表現をすると、カロリーメイトのココア味みたいな、粒の細かい生地がキシキシッと詰まったような質感。
味というよりカカオのような香りがギュッと詰まったような1品でした。
1品1品まったく違った個性があってとても楽しめました。
説明書きも表現が豊かで、何倍にも楽しさが増したように感じられました。
特にトンカの「さくらの花を思わせる官能的な香り」の部分は、僕自身も「桜餅だ!」と思っていたので重なっていて鼻息荒くなりました。
ゆりねのタルト。
「北海道で育った特別なゆりね」との説明がありました。
タルト台の上には練乳のように甘いバタークリームとゆりね、その上を焼いたゆりねで飾ってトップにゆりねチップ。
ゆりねを使ったお菓子ってちょっと聞いたことがありませんでしたが、食べてみるとイメージ的にはじゃがいものお菓子に近いような印象を受けました。
ホクホクして、甘みを邪魔しすぎないやさしい味わいだからよく馴染むのですよね。
しっかり火の入った部分はフライドポテトとかそういう系の香ばしさも。
この辺りは味のアクセントになっています。
やさしくふわふわっとした味わいを引き締めるガシガシ系のタルト台。
1品ごとに丁寧な説明書きを添えるところや、素材への向き合い方、遊び心など、随所に「一幸庵」さんのイズムも感じられるなあと思いながら楽しませていただきました。
大満足で、ごちそう様でした!