10月5日(金)、寿司大さんの築地最終営業にやってまいりました。
ちょっと早めに到着したので何とか1巡目を確保できましたが、その1巡目は23時には埋まってしまいました。
築地最後の暖簾がかかります。
ガラガラ!おはようございます!
「おお!」っと弾ける笑顔の店長がお出迎え。
定番の奥の席へ。
割り箸を見納め。
お湯呑みを見納め。
"築地"寿司大は最後です。
お引越しの話や、豊洲に移ってからのことも少し。
とにもかくにも「始まってみないと分からない」ということのようですね。
アラ汁はまぐろ入り。
まぐろが入っていたのってちょっと覚えがないんですけど、たまたま運がよかったのか、最終日だったからなのか。
まずはツマミから。
並んでいる間に頼んであった焼き物が登場。
ほたて殻焼き。
貝柱のほか、エラ、生殖巣、ひもかな?各種部位。
ギュッと締まった身は旨みたっぷり。
口いっぱい広がった香りが鼻から抜けます。
鰯。
時期は外れていますが、すごい厚みの脂の層が目を引きます。
口に鰯が当たらないくらい脂が分厚いです。
そしてこれが一瞬で融けて、生姜とネギと血合いの香り。
玉子もこれで最後。
出来たてのタイミングで、熱々で提供される玉子焼きを、今日も今日とて冷めるまで待っていただきます。
ここから握りへ。
たら白子。
寿司大さんでは、おまかせコースの1貫目がトロで決まっているためか、なんだか僕も派手なネタから始めることが多くなってしまっています。
サザエさんつながりで、タラちゃんの次はカツオ。
部位の関係もあると思いますが、脂が少なめで酸と鉄っぽい香り。
お隣の方が注文したのに便乗して、白海老の"さんが焼き"風。
白海老をなめろうにして、焼き上げたもの。
これで3人前です。
白海老ということもあって、海老らしい味や香りは飛んでしまった印象。
ただ、火が入ってふるふるの食感になった白海老と味噌の香ばしさ、というだけで十分魅力的な1品に仕上がっていました。
常連さんにくっついていくと、こういうサプライズがあるのが嬉しいですねえ。
秋刀魚。
前回ツマミと握りと両方いただきましたが、好きなものは食べておいた方が後悔がないと思って注文。
「炙っちゃおうか」
とご提案いただいて、そのように。
脂の香りの立ち具合が全ッ然違いますね。
八戸の鯖。
僕が寿司大さんに通い始めたころ、先輩ブロガーのみなさんらが「青森の鯖がいい」としきりにおっしゃっていて、プチブームになっていたのですよね。
最近この話をしても誰も覚えていらっしゃらないのですけど…。
しかし今回はブーム再燃待ったなしの歯応え、脂乗りでした。
ジャックジャクの歯切れがいいのですよねえ。
いよいよ最後に、春子鯛、穴子、とお願いして〆ることに。
やはり春子で口をさっぱりさせた後は、寿司ネタ界のデザートたる穴子にに辿り着きたいところ。
ところが、
穴子が先に出てきてしまう誤算。
ツメなしでいただくことも多かったですが、この日は「最後くらい甘めに」と思ってツメありで。
最後ではなくなってしまったのですけどね笑
というわけで、築地最後の1貫と相成ってしまった春子鯛。
そもそもからして、キスがなかったからこちらにしたという遠回し設定も。
想像したより肉厚、昆布のようなシャープな旨みもあってとてもよかったです。
穴子でイメージしていたので〆っぽくはなりませんでしが、湿っぽくもならずに済みましたということで。
伺った回数こそ70回とそう多くはありませんが、何せこの行列ぶりですから、思い出の時間としては相当な長さなのですよね。
2度と味わいたくないと思っていた真冬の夜中の開店待ちも、本当に2度とないと思うと少し寂しくなりますね。
2度と味わいたくない気持ちは変わりませんけど。
初訪問から最終日まで、毎回楽しかったです。
ごちそう様でした!