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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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三越前の「ラ・ボンヌターブル」で平目、ホタテ、ズッキーニのパイ包み焼き、菊芋のスープとものすごい鯖、苺・稲藁のブランマンジェ・春菊のアイス他。

当日予約で入れそうなフレンチを…と、気になっていたお店に電話したら最初のお店でヒット。
 
お店のある三越前・コレド室町エリアに移動します。
 
ラ・ボンヌ・ターブル。
2014年の春にオープンしたコレド室町の目玉のひとつとして営業を開始したフレンチレストラン。
 
西麻布にあるミシュラン2つ星「レフェルヴェソンス」の姉妹店なのですよね。
 
50席以上あるそうで、想像以上に広々とした店内。
 
スタッフさんも相当な人数いらっしゃって、調理担当者も頻繁にフロアまで出ていらっしゃるのでかなり活発な"動き"のあるお店でした。
 
りんごとグレープフルーツを漬け込んだ水を塩と炭酸水で仕上げたドリンク。
 
こちらのお店が気になっていた理由のひとつは「ノンアルコールペアリング」。
かなり凝ったものをいただけると伺っていたのですよ。
3杯で1500円だそうです。
 
こちらは香りは淡く、スポーツドリンクを薄くしたような印象。
 
色々な農家の野菜を使ったサラダ。
りんご、洋梨、ミニトマト、芽キャベツ、大根、レンコン、さつまいも、椎茸。
 
それぞれの食材に合った仕事がされているのがいいですね。
作り置き感は否めず、美味しさという意味では手放しに褒められたものではありませんでしたが、ビシッと効かせた塩の強さから、単なる"ランチサラダ"ではなくフレンチの前菜としての矜持を感じました。
 
ミニトマトがとても甘かったです。
 
ただ、サラダの塩気がしっかりしていますから、淡い味のドリンクは完全に負けていたと思います。
ちょっと狙いが分かりませんでした。
 
2杯目のドリンクは、加賀棒茶に煮切りみりんを合わせたもの。
どんな下手物かと覚悟を決めていただきましたが、いざ飲んでみると普通にウイスキーやブランデーを飲んでいる感覚に近いかも。
 
みりんの香りはかなりインパクトが強く、加賀棒茶の香ばしさと甘さがこっそり仕事をしているような印象でした。
 
パンとバター。
 
これこれ、このパンも気になっていたのですよ。
 
大阪の人気店「ル・シュクレクール」がこのためだけに特別に焼いて、毎日直送されてくるのだそうですよ。
 
相当な大判で焼いているということで、クラストはバッキバキ。
クラムは、勝手に酸味の効いたものを想像していましたが、素朴な粉の香りが前面に出たもの。
 
もっちりした食感も魅力的ですし、シュクレクールさんがちゃんと実力を発揮しているパンでした。
 
バターも自家製だそう。
無塩で、よく言えば雑味がないのですが、はっきり申し上げて魅力的な味も全くありませんでした。
 
パンがいいだけに、これは完全に負けてしまっていました。
バター目線で見ても、パン目線で見てももったいなく感じられました。
 
前菜は2種からチョイス、僕は菊芋のスープ、ものすごい鯖、小松菜。
 
鯖はロースト、菊芋はフリット。
 
サラダと同様、作り置き感がやや残念。
 
ものすごい鯖、はノルウェー鯖っぽいですね。
小振りで脂も水分も抜けて、魅力という魅力がみつかりませんでした。
 
隣りのテーブルのカップルが「もっとものすごいのを期待してた」と話していて、全くもってその通り「名前負け」している気がしてなりませんでしたね。
 
スープの菊芋はそれほど味に強さはありませんが、他の具との組み合わせで相対的に甘みを感じさせる結果に。
 
途中から混ぜて食べるよう説明された、周りのオリーブオイルはシンプルにいい香りでした。
 
ちょっとこの辺りから外光が強くて写真が厳しくなりました。
 
柑橘の香りに岩塩を強めに効かせたドリンク。
 
1杯目と印象は近めではありましたが、塩気の強弱でしっかりメリハリ。
 
メインはスペシャリテのパイ包み焼き。
 
パイの中身は様々なパターンがありそうですが、今回は魚介メイン。
 
平目、ホタテ、ズッキーニが詰めてありました。
これは練り物のようになっていて、ちょっとイマイチ。
 
エッチ蟹と下仁田ネギのソースは香りは出ているのものの、とろみがちょっと不自然でキレが減じている感じ。
 
パイは既製品っぽく感じられて、デパ地下のお惣菜レベルかも。
 
メインはパイ包み以外を選んだ方が良さそうでした。
 
デザートは苺、稲藁の香りを付けたブランマンジェ、春菊のアイス、酒粕の泡。
 
"泡"といえばレフェルヴェソンスさんの十八番ですね。
 
泡は香りが弱くて残念。
 
ブランマンジェの香りも、
 
春菊のアイスの香りも。
 
総じて香りが弱すぎて物足りないデザートでした。
ものすごい鯖もそうでしたが、メニュー名を聞いて期待するところからは下がってしまう内容で、もったいないなあという印象。
 
ドリンクはハーブティーをお願いしました。
 
お茶菓子は…タコ焼き⁇
 
かと思いきや、これはフォンダンショコラなのだそう。
恐る恐る口に入れたら間違いなくフォンダンショコラでした。
 
マヨ、ソース、青のりまで再現しているのが芸が細かいですね。
 
というわけで、とても楽しませてくれるコースでした。
店員さんのサービスは当たりが柔らかくて、説明もきちんとしていますし、アドリブも利く感じが教育の質の高さを感じました。
料理はリーズナブルとはいえ、値段なりに感じてしまうところがありすぎて、お世辞にも美味しいという印象はあまり残りませんでした。
 
ただ広々として、ゆったり過ごせそうなので、人とおしゃべりがメインで利用するのには良さそうな気がします。
ノンアルのペアリング含め、挑戦的なことを結構やられているので、純粋に注目したくなりました。
 
店員さんの気持ちのいい声が響いていて、元気をもらえるお店でした。
またいい機会があればお邪魔したいと思います。

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