前日に人から聞いたコーヒー屋さんに行こうと思ったのですけど、家を出る前に検索してみたら「現在臨時休業中」となっていたのですよね。
というわけで別のお店へ向かって移動し始めたのですけど、何の気なしに先のお店のインスタを見てみたら「本日営業再開」の文字が。
これは何かの縁ということで、再び目的地を変更して小伝馬町へ。
イルマン堂。
元々カメラ屋さんだったお店をリノベーションして作られたカフェ。
「静寂を楽しむカフェ」と謳われていて、3名以上での来店はNGだったり、シャッター音やフラッシュを伴う写真撮影は禁止されていたり、空間を楽しむためのルールが設けられています。
少し並びましたが、席数は多そうでスムーズに客は回転していらっしゃるようでした。
するする進んで店内へ。
入ってすぐに注文とお会計を済ませて、席に案内されます。
かなり照明の暗い店内で、グレーの机と壁。
暖色の電球がほのあたたかく空間を照らします。
カトラリーがおしゃれ。
まずはトースト。
バター、オグラもありますが、今回はチーズで。
添えられるシロップはハチミツかメイプル。
僕はハチミツでお願いしました。
小振りながら厚みのあるトースト。
チーズはチェダーとステッペンかゴーダのシュレッドとかのように思います。
トーストの周囲にグルッと引かれたソースは、マヨネーズをヴィネガーで伸ばした感じのもの。
中央の白いのはバターかと思ったので、とける前に慌てて食べようとしたのですけど、ナイフを入れるとこれがなんとチェリーモッツァレラでした。
パンはきめ細かいクラムはもっちりとした弾力で、味わいは少し甘みはありつつも淡白。
濃厚なチーズ、そしてハチミツを絡めながらいただきました。
続いてプリン。
追加料金で生クリームも乗せられるようでしたが、シンプルにいただきたかったのでプレーンのままお願いしました。
四角いプリンですが、大判のものをカットしたのではなくこういうカップ型に入っていたものだと思います。
薄紫のような色味をしたプリンですが、サラッとしたカラメルソースが全体に流れている効果のよう。
スプーンですくうと中は見慣れた卵色のプリンでした。
こちらも周囲を囲むようにしてソースを引いてあって、これが濃いめに詰めたカラメルソースでした。
濃厚かと思いきや、味わいとしては甘みがメインの軽いものでした。
プリンはかなりスが入っていますが、口当たりにはまったく影響なく。
プリン生地自体に生クリームは使っていなさそうな、卵独特のふるんふるんした質感を堪能できました。
照明の色もあってか独特の色味で、カラメルソースはリキュールでも効いていそうだなと思いながらいただいたのですけど、味わい自体は素朴な卵プリンと苦み抑えめの王道プリンでした。
合わせたコーヒーはビターブレンド。
ブレンドはマンデリンベースとのこと。
落ち着いた苦みで、甘みや旨みはそれほど感じられず。
後口のさっぱりした1杯でした。
アイスカフェオレ。
ボリュームがあって形が特徴的なグラスの個性を最大限に活かしたメニュー。
コーヒーの上に恐らく無糖のフォームミルクがかなりたっぷり。
中に隠れている氷をストローで動かすようにかき混ぜます。
ミルクがかなりしっかりきめ細かくフォームされているからか、混ぜても混ぜてもなかなかミルクと混ざり合わず紙製のストローがひしゃげてきてしまったのでミルクフォームはそれはそれでいくらかたしなみました。
カフェオレというよりはフラペチーノ系の構造と近いのかも。
最初クリームかと思ったほど目の細かいフォームでしたが、飲んでみると軽くフランクな感じのミルク感でした。
というわけで、商品も空間も大変興味深く楽しませていただきました。
注文の際にコーヒーのことを少し質問していたら、食事中に「試飲」ということで迷っていた1杯をお出しいただいてしまいました。
これはもともと説明を聞いて、「多分好みではないな」と思ったので結局避けたのですけど、味見できて光栄でした。
ルールが結構多くて、伺う前はどうなることかと思ったのですけど、とても丁寧な接客をしていただけて安心できました。
メニューのラインナップはシンプルなようでいて、かなりバラエティーに富んだもの。
また何度もお邪魔しなければ食べ切れないな!と思いながらごちそう様でした!