最近フレンチにお邪魔する機会が減っていたので、この日は久しぶりに。
コート・ドール。
去年の年末以来の4回目。
本当は冬のうちにいただいておきたいメニューがあって滑り込みのつもりでしたが、それはもう終了していましたね。
お店に入ると、ホワイトアスパラが始まったことを告げるポスターが貼られていました。
ランチの選択肢には入っていなかったので注文しなかったのですけど、後日これを強く後悔することになりますが、それはまた別の機会に。
1番奥のやや暗い席でしたが、放置されることはもちろんなくまめにサービスの方が声をかけてくださったりして、居心地は悪くなかったです。
というか、却って落ち着いて過ごすことができました。
バターから登場。
確かタカナシのバター。
ミネラルウォーターは定番の富士のもの。
パンはジョアンのバゲット。
このあたりは恐らく開店当初から変わっていないはず。
桜海老のトースト。
今まで4回のうち3回はこのアミューズでしたね。
バゲットに桜海老、チーズを乗せて焼いたもの。
シンプルですが、特徴的で強めの香りにインパクトがある1品なのですよねえ。
コートドールさん「チーズはフランス産に限って用意している」というのを聞いたきがするのですが、このトーストはスイスのグリュイエルチーズの香りっぽいので今まで不思議だったのですよね。
僕の勘違いかな?と思っていましたが、この日はメニューの説明でやっぱり"グリュイエルチーズ"とおっしゃっていました。
焼くと香ばしいチーズですね。
サクラマスの燻製 キューリスパゲティ添え。
この日はもうひとつの前菜の選択肢「野菜のエチュベ」をいただきたい気持ちがあったうえに、前回は「サワラの燻製」だったので被ってしまうなあとは思ったのですが、サクラマスも気になってしまったのですよね。
サクラマスは大きな切り付けで3枚。
1枚のサイズが、旅館の朝食で出る塩鮭1人前よりも少し大きいくらいですかね。
塊で燻製にしたものを切ってから温めて、ホワイトペッパー、カルダモン、コリアンダーを振って提供。
燻製はかなり強めの香り。
厚めに切ったサクラマス自体にもちゃんと主張があるのがいいですね。
キューリスパゲティ添え、ってキューリがスパゲティになっているのですね。
エシャロットやケッパーで、酸味と爽やかな香り。
サクラマスに、キューリのジャキジャキ食感、青い香りを合わせます。
香りや食感の主張が幅広く振れていますが、馴染みよい組み合わせですねえ。
メインは肉と魚からのチョイスでしたが、肉はいただいたことのあるメニューに近かったので魚に。
イトヨリダイのカリカリ焼き、赤ワインのソース 焦がしブロッコリー添え。
イトヨリダイ…すごい大きさです。
「焦がしブロッコリー」という呼び名もかわいかったのですけど、盛り付けもかわいいですね。
松っぽい感じ。
旨みと香り良し。
魚に赤ワインのソースってあまり経験がなかったのですが、
「最近では珍しいけど、実は古典的な組み合わせ」
とのこと。
伺うと、海老を多く食べる魚は皮目が香ばしくなるため赤ワインのソースが合うのだとか。
この厚みで、ムラのないふっくらした火入れ。
赤ワイン、皮目の香りが華やかなので見落としてしまいそうですが、白身魚としてのイトヨリの旨みもかなり頑強としたものがあります。
口直しのシャーベット。
小田原産天然みかんのシャーベット。
今まで4回中3回がみかんですね。
残りの1回はキウイでしたが、それも小田原産。
ネットで少し調べるとバリエーションは結構ありそうなのですけどね。
いやしかし口直しの意味ではみかんが合うのかもしれないという気もいたします。
デセールは自家製の生チョコレート ショコラマルキーズ。
上にはカカオニブ。
粗いスフレのような生地。
甘みも香りも食感も荒々しい印象。
ショコラ自体の香りは華がありますが、カカオニブの苦々しさでザラッとした後味に。
ショコラはヴァローナのような、ちょっととげとげしい雑味がある気も。
全体にバランスのいい1品ですが、もう少しいいショコラを使ってくれればかなり期待できそうな気がしました。
ドリンクはコーヒーでお願いしました。
減ってきたらおかわりを注ぎ足してくださいます。
お茶菓子はフィナンシェ、マカロン、オランジェット。
フィナンシェは、小さいながらアーモンドとバターが香るしっかりした味わい。
マカロンは、ヘーゼルナッツのクリーム。
今回も大変満足のランチでした。
そろそろランチメニューのメインは、大まかに言うとひと通りいただいた気がするので、そろそろアラカルトでお願いしてみたりしたいです。
ごちそう様でした!