不定期で週末の遅い時間に営業するようになった「猫廼舎」さんへ。
この日でお店を閉められるということで、最後の訪問となってしまいました。
定番のブレンド「サビネコ」を注文しようかと思いましたが、仕入れられなくなった豆があってサビネコは作れなくなったそうで、即興で淹れてもらったのは「サビネコ風ブレンド」。
思い返せば開店当初はまだ自家焙煎ではありませんでしたが、じわじわと焙煎豆が増えてついに登場したブレンドがこの「サビネコ」でした。
サビネコというのは、黒と赤の毛がモザイク模様を成した猫のことをいうそう。
かつて猫好きの店主さんが「○○ネコという名前でブレンドのメニュー名だけたくさん用意してある」と話されていましたが、何割くらいが実現したのでしょうか。
こちらはイエネコ風ブレンド。
サビネコ同様の理由で、こちらも即興のブレンドにて。
「猫廼舎」さんに初めて来たお客さんに提供する際に多く使われていた、いわば最も基本のカップ。
最後の1杯をこちらでいただくのは感慨深いものがあります。
絶対評価でいえば甘みと旨みの引き出された重みのある1杯ですが、こと「猫廼舎」さん基準でサビネコなどと相対評価で言及するならほんのり酸味にも近いニュアンスの出た軽さのあるブレンドです。
かれこれオープンから9年が経つそうで、たくさんの時間を過ごして、この場所で多くの出会いや別れもあり、「コーヒー美味しい」だけでは語り尽くせないお店になっていました。
一時は毎週のように何時間もカウンターで肩を並べて語り合った常連さん方も、店内営業が少なくなって以来お会いできていない方がほとんどで寂しい今日この頃。「猫廼舎」さんは店舗は閉めるものの焙煎は続けられるそうで、いずれまたどこかであのコーヒーを飲みたいなと思っている者同士きっとまたいつかで集まる日もあるかもなと考えつつ、大切な日々を深い色のコーヒーと一緒に飲み干して、ごちそう様でした!また会う日まで!