1月3日(水)、正月営業をしているお店って限られていますが、反対に営業するお店は毎年決まって営業してくださることが多いのですよね。
過去「行ってみたら正月休み」に何度泣いたことか、今年は1年前と同じパターンで安全策を取りました(^^;)
「置きにいった」と思われるかもしれませんが、「『お気に』に行った」ということで。
というわけで毎年恒例年末から休みなく営業されていた五反田のビストロ・メランジェさんへ。
例年三が日営業は日によって客入りの波が激しくて、なかなか読めないのだと伺っていましたが、
今年は連日大盛況だったとか。
この日も幸いカウンターがギリギリ空いていましたが、広い店内にも係らずテーブルは埋まっていらっしゃいました。
こちらはお子様もOKなので、ほどよく賑やかな雰囲気。
普段使われているパン・オ・フウさんはお正月休みなので、この日は駅前のRODさんのものだそう。
手に持っても分かる軽さ。
お食事の脇役にはこれくらいでも問題ないのかも。
今回はお正月のコース(2800円)一本の営業なので、そちらいただきます。
紫芋のクリームスープ。
シェフ自ら持ってきてくださったのですけど、スープからなのかシェフからなのかベーコンの燻製香がしたので、
「スープに香り付けてます?それか今ベーコン焼いてます?」と伺ったら、
お子様用か何かで特別に作っているパスタにベーコンを使ったそう。
「お客様!クレームですか?」
と切り返されてしまいました(笑)。
こちらは「クレーム」の効いた、リッチな味わいのスープ。
僕はシェフが前にいらっしゃったminobi(ミノビ)のときから、これ系のクリームスープが大のお気に入りなのですよね。
塩コショウのガツッと効いた味わい、濃厚なバター感、そして野菜の甘い香りがふんわり。
青森りんごとパルマの生ハムとクリームチーズのサラダ。
前菜はサラダ2種からのチョイスでしたが、
「青森のいいりんごが入ったんだよね」
と言われたのでこちらに即決。
生ハムは結構強い香り、クリームチーズも軽そうで意外に濃厚な舌触りの残るものでした。
強めの印象のこれらを、りんごやグリーンサラダと合わせながらワシワシといただきます。
北海道産蝦夷鹿のロースト 赤ワインと胡椒のソース(+800円)。
デパート1階の化粧品売り場のルージュなら1番右くらいに並べられそうな、深みのあるロゼ色。
かなりほぐれたようなやわらかさで、ご覧の通り赤身ですがレバーにも似た口どけ、味の濃さ。
肉の主張が結構強いですが、ソースの鮮やかな香りや胡椒のパンチも負けじと爪痕を残します。
ガルニは彩り鮮やかな野菜。
強めに残した食感、塩気を付けて野菜自体の甘みも引き立ちます。
ソースも絡めたりしつつ、堪能させていただきました。
ジャージー牛乳を使ったプリン。
恐らく初めていただくメニューだったと思います。
ジャージ牛乳を使ったデザートは、生クリームにも近い独特の甘い香りの立った乳脂が印象的で、
過去、好みにハマるものに幾度となく出会ってきたのですよ。
今回も大いに期待していただきますよ!
ぽってりとした生クリーム、軽めそうに見えてビターさの際立つカラメルソースをかき分けすくい上げたプリンは・・・
こんな!
卵の黄色が濃さげで良さげ、バニラビーンズもちらほらと見られたと思います。
トッピングの生クリームが要らないくらい、プリンそのもので十分にミルキーな甘みを放ちます。
プリンという意味ではもっと卵の主張が欲しいところでしたが、ジャージー牛乳の魅力を堪能する1品としては文句なしのプリンでした。
ジャージー牛乳とバニラの香りやカラメルの苦味、という組み合わせの良さも大変勉強になりました。
ソルベはラズベリー。
甘酸っぱさが満開に花開きます。
食後のドリンクはカモミールティーでお願いしました。
お忙しい中でしたが、お店の方も気を遣って結構お話させていただいたと思います。
ありがとうございました!
こちらのお店をオープンさせたときに、オーナーのKさんが、
「子連れでも安心して来られる、いい意味でファミレスみたいなお店にしたい」
「フレンチとはいっても、野菜をたくさん食べられたり、いい意味で家庭料理みたいな料理にしたい」
と思い描いていらっしゃったビジョンが見事に形になっているようで、
思わず何度か店内を見回してしまいました。
すごいな。
また通常営業でも、ひとりだったり、会を企画したり、
伺おうと思いますので本年もよろしくお願いいたします!