続いて同じ久我山で気になったコーヒー屋さん「珈琲杖」さんへ。
15時開店ということで、お店が開く前に1度場所だけ確認しに前を通ろうと思ったのですけど、普通の民家の佇まいで看板もないので、オープンするまでお店の場所に確信が持てませんでした。
ケニア。
コーヒーは自家焙煎、ネルドリップ。
豆は「なかなか深く焼いてありますが果実感が損なわれず、ジューシーで立体感のある味わい」という説明でした。
ネルドリップにしてはさらりとした質感で、深煎り特有のビターさの裏の甘みが強く出た味わい。
昭和のコーヒー的な香ばしさもありつつ、酸味にはみずみずしさも感じられて、すっきりとしながらもどこか複雑味のある味わいでした。
テリーヌ・ショコラ。
すべて自家製のお菓子メニューは、独学で学ばれたもののよう。
落とし気味の照明に、暖色の灯りが陰を揺らすテーブルの上にあって、存在感の重みを感じさせるテリーヌです。
見た目通りどっしりと濃厚ですが、口どけのいいクリーミーな舌触り。
コーヒーの酸味の中にあるフルーティーな要素が立って感じられる組み合わせでした。
あまり予習せずに伺って、軋む階段を上がって店の前を車が通るたびガタガタ揺れる和室の店内に面食らいましたが、だんだんと懐かしい匂いがしてくるように思われて、都会の喧騒を忘れて夢心地で過ごせるお店でした。
次は何をいただこうかなと考えつつ、ごちそう様でした!