以前からTwitterでフォローさせていただいているみなさんの投稿で気になっていた牛込神楽坂の一風変わったカレー屋さん「TAPiR（タピ）」さんへ。
朝から営業されているということで、朝ごはんに伺ってみました。
メインのカレーは1種類ですが、サイドメニュー、デザートも全部注文してみました。
豪勢、豪勢。
メインは冷やしトマトカレー。
想像よりも「さわやか」に振り切った味わいで、意外なほどにクセがなくてスッと入ってくる美味しさです。
クセがない一方であまり味わったことのない味のバランスで、普段食事中にブログのことを考えることはないのですけど、今回はひと口食べ進めるごとに「この味はどう表現すればいいんだろう…」と頭をよぎってしまいました。
カレーの具としてトマトが入っているというよりは、このトマトの味をどう強調して表現しようかということに特化して食味、風味を加えたような、トマトを如何に美味しく食べさせるかを突き詰めたお料理のように感じました。
冷製であるのも、その末に導き出されたひとつの方向のように思います。
甘みと酸味と辛みと、それから青み。
バスマティーライス、フムス、チウラ。
ひよこ豆のペースト「フムス」は素朴な仕上がり。
チウラは初めて食べましたが、米を潰して乾燥させたネパールの乾物だそうで、とにかく軽い食べ物でした。食感はパキパキ。
牛すじカレー。
かなり重みのあるソースで、質感としては閉店間際のモツ煮込みとか土手煮とかみたいな重さです。
牛すじの脂の味がストレートに方向性を決めていて、肉！！という文字が脳内を突き抜けるような美味しさでした。
冷たい豆スープ。
この日いただいたすべてのお料理がしばらく夢に出そうなくらい強いインパクトだったのですけど、なぜだか何度も脳裏をかすめる味はこのスープなのですよね。
胡麻というか抹茶というか、想像だにしなかった渋みやコクが残る不思議な味わい。
メンチコロッケ（いか）。
よく分からないまま注文しましたが、想像の斜め上をいくビジュアルのお料理が登場です。
なるほど、ベースはコロッケで細かくカットしたいかが入っているようです。
タマリンドの香りなのか、梅干しみたいな酸味と旨みを感じるソース。
楽しい楽しい朝カレーを堪能した後は、これまた剛速球で変化球。
デフォルトで付いてきたアイスコーヒー（ココナツクリーム）。
桃・バジル・ジン。
ジンのジュレ、桃のコンポート、バジルのアイス、クリームチーズ。
桃のコンポートは独特の弾力が残っていて、絶妙な例え方をすると帆立の刺身とかに近い感じ。
バジルのアイスは、恐らく相当バジルが多そうでスプーンを入れるとほろほろと崩れ出します。
ジンのジュレは痛烈に抜けのいい香り。
驚くほどにバジルの風味が華やかで力強いので、ジンの香りとバチバチに対抗するイメージ。
桃の味わいは落ち着いていて、バジルとジンをなだめるようなポジションになっていました。
お皿の形のせいか、何気なく撮った低めのアングルの写真で見ると「日本の朝ごはん」っぽく見えてしまった強烈な朝カレー。
SNSで拝見していると、本当に様々な方向性で多様なお料理を提供されているようなので、また機会を作って訪問したいです。
楽しい朝を過ごして大満足でごちそう様でした！
