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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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2020年印象に残った10皿をザッと。

色々あって、色々なかった2020年もあと数時間です。

 

個人的には、仕事が完全に在宅になったので生活は一変したわけですが、むしろ変わり映えのしない淡々とした日々になってしまったようなところがあります。

 

食べ歩きの方も、初めてのお店に行くのは控えて、よく知っているお店やお気に入りのお店を中心にぐるぐると回っていたのでやっぱり淡々と1年が過ぎました。

 

妙に頭に残っている飲食店の方の言葉があります。春ごろに「お客さんが減って大変ですね。給付金とかどうなんでしょうね」みたいな話をしている中だったと思うのですけど、

 

「みんながみんなかは分かりませんけど、私みたいに飲食店をやっている人間は、結局料理を作るのが好きで、それを食べてもらって、喜んでもらうのが好きなんですよ。お金ももちろん大事だけど、何がつらいって、好きなことができないのがつらいんです」

 

という趣旨の言葉でした。

 

なんてことのない言葉ではあるんですけど、こういう状況の中で何かを判断しなければいけない機会など、折に触れ思い返されたのがその言葉でした。

ちなみにそのお店はそのときから現在に至るまでイートインをお休みして、テイクアウトのみで頑張っていらっしゃいます。

 

さて。

そういうわけで、今年は「初訪問のお店で印象に残ったところをザッと」紹介するシリーズができそうにありません。

 

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なので「初訪問」の縛りは取っ払って、今年印象に残った10皿を振り返って最後の投稿を終えようと思います。

 

イブラヒム・モカ@bnei coffee(ブネイコーヒー)

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「10皿」と言っておいていきなり皿ではありませんがご勘弁を。

 

現在の状況に対応して喫茶はお休みして、テイクアウトのみで営業されている中での訪問です。

深すぎない焙煎といい、ネルドリップで紙コップという点さえ演出として機能させているところといい、何度目かの訪問にもかかわらず新鮮な気持ちで虜になってしまいました。

 

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Noen 2020/11/8@tsu・shi・mi(ツシミ)

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60種類の野菜をそれぞれの調理法で調理して、ほんのひと口ずつを盛り付けるこの料理。

シェフがひとりで作り上げるというから二重にも三重にも驚きです。

 

味や食感ではっきりとその素材の美味しさが分かるギリギリを攻めたようなサイズで、スッと飲み込んだ後に「もっと食べたかった」と思わされる。

満たされない欲望ばかりが積み重なっていく危険な1皿でした。

 

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ココナッツのブランマンジェ、エスプレッソ、ピスタチオオイル@カンテサンス

写真はないのですけど、異様にインパクトが強かったデセールでした。

ココナッツのブランマンジェにエスプレッソ、ピスタチオオイルを注いだシンプルな1皿なのですけど、口に入れてから繰り広げられるタイムマシンで時空を駆け巡るような味の変化に驚かされました。

 

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豆乳寒天(あんこ)@天まめ

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シンプルな組み合わせで驚かされたというと、こちらも。

 

甘みをつけないゆるめの豆乳寒天の中にあんこが入っているだけ。でも抜群にいい味。

牛乳とあんこの組み合わせは鉄板だと思いますが、それを煎じ詰めてより密着させたお菓子という感じでした。

 

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sio贅沢弁当@sio

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テイクアウトに注力する中で発売された1万円を超えるお弁当。

 

よく「1万円とか2万円とかするお店って、美味しいに決まってるじゃん」と言われることがあるのですけど、確かにそのレベルの飲食店って「美味しい」は前提とした表現にお金を払っているようなイメージなのかもしれません。

そういう意味では、このお店の表現力は凄まじいなと思わされたお弁当でした。

言葉にするのもためらわれるほどでしたが、言葉にしたので記事をご一読いただきたいです↓↓

 

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トマトのゼリー@おやつのこぼく

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トマトのコンポートと、トマトのエキス浸み渡る甘旨いゼリー。

 

飲み干すようにあっという間に食べ終えてしまった夏の午後でした。

 

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カスタードプリン@サウザンドコーヒー

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思えば今年の初めのころはプリンをよく食べていたのですけど、中でもインパクトが突き抜けていたのがこちら。

 

スパーッと鋭い苦みが鮮烈に脳天へ突き抜けるカラメルソースが、ちょっと他のお店では足元に及ばないほどの強烈な印象を残していったのですよね。

 

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ラムのロースト ニラミントレモングラスのソース@南三

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こちらのお店は、料理の魅力が事前に聞いていた方向性の通りだったのですけど、想像通りの方向性で想像以上に突き抜けてくるパワーを見せつけられました。

 

ニラミントレモングラスのソースもそのままなんですけど、「そこまでいくか」という。

 

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木苺とチョコレートのソルベ@蕪木

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こちらのお店はお菓子もレベルが高いというのを知った1年でもありました。

コーヒーの組み合わせだったり、重ね方、見せ方だったり、「絶妙」を極めているのですよね。

 

この1皿について言えば、中に隠れている木苺のソルベと外側のチョコレートのソルベとで「掬い方」を変えているのですよ。

見て驚き、食べて唸らされました。

 

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すももミルク(ハリウッド)@ねいろ屋

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深紅の鮮烈な色合いも然ることながら、印象的だったのは強い酸味。

この酸味と練乳のように強めの甘みをつけたミルクの氷が強者同士でがしっと組み合った1皿になっていました。

 

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柑橘茶に泳ぐ白桃他@コートドール

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桃を冷たい柑橘茶に浮かべて、ミントを散らした冷製のデセール。

 

果物を飲食店で出すときの鉄則だと思っている「果物をそのまま食べるより美味しい」を地で行く、桃も絶対喜んでいる味の広がりでした。

この1皿に出会えてよかったと思えた8月でした。

 

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というわけで、11皿選んでしまっていたわけですが、削るお皿を選ぶ時間ももう残されていない年の暮れですのでご了承いただきたく思います。

 

今年もお読みいただきありがとうございました。

来年も引き続きよろしくお願いいたします。

よいお年を。

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